JL北海道地域本部(細貝大衛本部長、光輪ロジスティクス)は11月18日、ホテルノースシティーで2023年度第2回実務者大会を開催、100人あまりが参加した。
コヤマ経営の小山雅敬社長が「トラック運送業の『2024年問題』に向けた対策と事例」と題して講演し、「運賃に対する荷主の捉え方が大きく変わっており、資料をしっかり作成して交渉した場合、7〜9割くらいの確率で何らかの結果につながっている印象。現在、厚労省の荷主特別対策チームと国交省のトラックGメンが連携して情報収集や荷主への働きかけに動いており、かなり機能している。行政機関が本社に赴くので、荷主にとってはかなりのインパクトがあり、一発で状況が変わることもある。運賃や待機時間などに問題がある場合は、こういった窓口に相談するのが効果的」と話した。
また、2024年問題への対策として「労働時間の削減」「適正な運賃・料金の確保」「従業員の賃金の維持」が必要だとし、「最優先なのは運賃・料金の確保」と断言。「今が絶好のチャンス。運送業界を見てきて37年目だが、荷主に対しこれだけインパクトのある施策が立て続けに出たのは初めて。荷主も運賃や待機時間について初めて本気で考えており、これほどやりやすい時期はない。4月以降も運賃交渉のチャンスが続くので、ここで運賃を上げ、ドライバーの賃金を上げなければ」と強調。運賃交渉の際に効果的な資料の書式を紹介した。
また、「出荷や店着時間の見直し」「予約受付システムの活用」「中間デポの設置」「荷主側による積込作業」「スワップボディコンテナ車両の導入」「高速道路の活用」など、荷主との交渉で労働時間を減らした事例を紹介したほか、固定給や業績給料などを組み合わせたドライバーの賃金体系のモデルとそれぞれの利点を説明した。