北海道経済産業局は5月28日、物流の2024年問題を乗り越え、地域を持続的に発展させるため、「持続的な地域物流の実現に向けて~これまでと今後の取組」と題した調査資料を取りまとめ、公表した。
同資料では、北海道における営業用トラックの積載効率は35%で、全国(39%)と比べても低いものの、共同輸配送の浸透等により積載効率が2030年に50%まで向上すると、札幌や帯広におけるドライバー不足は解消し、その他地域でもギャップが残るものの大きく改善すると指摘。
また、道内小売業・卸売業の荷動きを見ると、道央圏内の荷量が大きいほか、長距離便では、行き荷の積載効率は高いものの、帰り荷は空車等になっていることが多いとし、長距離便の帰り荷に関する共同輸配送は実施率が低く、同業同士では、互いに逆方向の荷物を提供できないことが共同輸配送の課題としている。
今後の取り組みとして、「異業種による長距離便の帰り荷に関する共同輸配送の推進」「共同輸配送に向けた事業者間連携マッチング」「改正物流効率化法の啓発」「補助金などによる支援」などを行うことで、関係機関等と連携し、地域・企業の物流効率化・生産性向上を支援する。