コープさっぽろ アイアイ・テーグループを買収

コープさっぽろ(大見英明理事長、札幌市西区)は5月29日、物流事業を展開する北海道ロジサービス(岩藤正和社長、江別市)が道内トップクラスのコールドチェーンを有するアイアイ・テー(石黒茂社長、石狩市)をはじめとした、グループ企業のウィルキャリー(苫小牧市)、ロジエンス北海道(石狩市)、デリバリー(苫小牧市)及び青果卸事業を展開するオリエンタルフーズ(札幌市)の全株式を取得したと発表。
具体的には、日本産業推進機構グループ(NSSK、東京都港区)が管理等を行う投資事業有限責任組合を通じて出資する、これら5社の持株会社であるNSSK-M及びNSSK-MMの全株式を譲受した。

コープさっぽろは既に、様々な車両(宅配システムのトドック車両、移動販売のおまかせ便カケルの車 両、夕食宅配サービスクルリンの車両、総計1700台強)を通して「ラストワンマイル」を実現しており、今回の5事業法人の株式譲受を通して、末端物流を支える基幹物流の強化及び調達機能の強化を図る。
今回の株式譲受対象グループ会社では、8つの物流・倉庫拠点(石狩市5、札幌市2、苫小牧1)、270台のトラックを保有、自社庸車比率は約70%で、3温度帯(常温・冷蔵・冷凍)に対応している。

オリエンタルフーズは1978年に設立、道内のスーパーマーケット向けに青果卸事業を展開。アイアイ・テーは1988年にオリエンタルフーズの物流部門を分離独立する形で設立、その他の関係会社とともに主にスーパーマーケット及びディスカウントストア向けの物流事業を運営。物流事業は、北海道における食品スーパー及びディスカウントストア向け道内物流大手の一社。また青果卸事業は、もやし・柑橘類など特定カテゴリーにおいて道内で高いマーケットシェアを持つ。

NSSKは2021年7月の同グループへの投資以降、独自の経営支援パッケージを活用し、経営管理手法の導入、コンプライアンス・ガバナンス体制の導入、ESGの実践、DX化の推進、成長戦略の立案・実行など多岐に亘る支援を実施。NSSKでは「コープさっぽろのロジスティクス部門との連携や、コープさっぽろの道内における知名度及び強固な財務基盤等を活用し、更なる成長と企業価値向上を実現していけるものと考えている」としている。

コープさっぽろでは、今回グループ入りする5事業会社の従業員が安心して働ける環境等の維持、既存取引先との引き続きの関係維持に努めていくとしている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする