物流施設体験会 「札幌貨物ターミナル駅」など大学生が見学

北海道運輸局は6月8日、札幌貨物ターミナル駅で大学生を対象とした「物流施設体験会in札幌貨物ターミナル2024~物流産業を支える人材確保に向けて」を開催した。札ト協、北海道との共催、大和ハウス工業北海道支店、JR貨物北海道支社、北海商科大学が協力した。
物流現場の見学を通じて、次世代を担う大学生に物流産業の重要性や社会的意義の発信を行い、物流業界への関心を高めてもらうことを目的とした取り組みで、北海商科大学3年生15人が参加した。

学生は、札幌貨物ターミナル駅の構内で、各種コンテナや貨車のほか、同駅に到着した貨物鉄道からコンテナを降ろす荷役作業などを間近で見学。貨物鉄道は東京を前日夜に出発し、約18時間かけて札幌貨物ターミナル駅に到着。「コンテナはここからトラックで各センターなどに運ばれ、仕分けされ、店舗などに届けられる。トラックへの引き渡しを持ってJR貨物の輸送業務は終了する。ここがまさに物流の結節点となっている」などと説明を受けた。
また、札幌機関区で運転シミュレータを体験したほか、車両メンテナンスの現場やバックヤードを見学。同ターミナル内に竣工したDPL札幌レールゲートも見学した。

JR貨物北海道支社総務部の二木裕太氏は学生に対し、「物流は日常生活では見えない部分だが、重要な社会インフラを担っている。どんなに価値が高い商品も届かなければ意味がない。商品は誰かが運ばなくてはならず、物流業界が経済を支えている」と説明。
また、同社の強みとして、「鉄道網を利用してモノを運ぶサービスを提供しており、日本で唯一全国ネットワークを持っている。『大量一括輸送』と『環境に優しい』点が強みであり、貨物列車1編成で10㌧トラック約50台分の輸送能力がある。DPL札幌レールゲートは、貨物駅から至近に立地しているため、リードタイム短縮に寄与する」などと述べた。

参加した学生は「コンテナ内の温度管理はどのようになっているのか」「トラックと比較して燃料コストはどれくらい違うのか」「遅延した場合のリカバリーはどのようなものか」といった質問を積極的に行なっていた。

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