生活協同組合コープさっぽろ(大見英明理事長、札幌市西区)は11月5日、物流子会社の北海道ロジサービス(岩藤正和社長、江別市)で、荷物の仕分けの際に日本で初となる 半自動積み付け設備「エルゴローディングシステム」を同10日より導入すると発表した。
マザーセンターの江別物流センターでは、既存設備の老朽化に伴うメンテナンスコストの上昇や、人材確保の困難さなどの課題解決のために、2021年より物流設備リニューアルの検討を開始し、省人化・省力化のコンセプトのもと、2026年までの長期プロジェクトが進行中。
2022年より店舗向け倉庫設備で既存作業を継続しながら、同じ倉庫内で新設備の設置工事を開始し、今年11月に完成。店舗向け食品、日用品の仕分け機能として、作業負担を大幅に軽減させる設備の稼働を開始する。
この設備は、ダイフクと共同開発を進めた国内初導入となる設備で、各店舗から発注を受けた商品を搬送用のカゴ台車に仕分、積み付けする作業を半自動化することで、従来の作業者が商品を持つ、運ぶといった身体負荷が高い作業を大幅に軽減することが可能となる。
導入効果としては従来比で約45%の人時削減を目標としている。発注商品の搬送やカゴ車へ積み付ける工程を自働化し、作業者は定位置の作業台上で、ディスプレイに表示された指示どおりに、手元に流れてきた商品をカゴ台車サイズの枠にはめていく作業を行うことで店舗別仕分けが完成する仕組み。店舗単位の最適積み付けシミュレーションをもとに商品を積み付けることで、従来設備で発生していた、荷崩れ防止のために考えながら積み付けする作業や、積み直し作業が解消され、作業習熟度を考慮しない作業が可能となる。
今後はこの設備を活用し、店舗の通路別の商品陳列に合わせた納品も検討する。
また、12月までに、残る店舗仕分設備の設置を完了、旧設備の撤去後に生まれた倉庫内スペースを活用し、宅配用仕分設備の新設移動を2026年度の完成を目指し進めていく。