道央圏連絡道路の中樹林道路 3月に開通

札幌開発建設部は2月13日に道央圏連絡道路の中樹林道路が3月15日に開通すると発表した。

道央圏連絡道路は、千歳市を起点とし、小樽市に至る高規格道路。中樹林道路(南幌町南15線西~江別市江別太間)は、北海道縦貫自動車道江別東ICと接続し、高速ネットワークの拡充による札幌圏の連絡機能の強化を図り、新千歳空港、苫小牧港などへの物流効率化等の支援を目的とした南幌町から江別市に至る延長7.3㌔㍍の事業。

並行する国道337号は、花き(切花類)や海外輸出量が増加しているほたてなどの農水産品の輸送に利用されている。並行現道区間は、市街地部の信号交差点や急カーブなどの線形不良区間があり、輸送時の速達性や安定性の低下が課題となっていた。今回の道路の整備により、道外・海外出荷を担う新千歳空港や苫小牧港などの物流拠点への速達性と安定性の高い輸送ルートが確保され、農水産品の流通利便性向上が期待される。

この道路周辺の自治体では、道央圏連絡道路の整備による新千歳空港や石狩湾新港などへのアクセスの良さを売りに企業誘致を展開し、南幌町内では令和8年度に新たに南幌流通団地の整備が予定されている。道路の整備により、周辺の工業団地と新千歳空港や石狩湾新港など物流拠点へのアクセスが更に向上し、企業立地の促進や新たな雇用の創出など、地域活性化が期待される。

苫小牧港~石狩湾新港の所要時間は、全線未整備の際は夏期で139分、冬期で156分だったが、今回の開通により夏期で113分、冬期で124分とそれぞれ20%前後の短縮となる

地域の声として、「商品価値を下げず鮮度を保ったまま東京など大消費地に届ける必要があり、速く確実に輸送できる輸送ルートの確保が大事になる。 中樹林道路が整備されれば、輸送ルートの選択肢が増え、確実性が向上する」(JA月形の職員)、「稚内産活ホタテを札幌市場や海外向けに新千歳空港に輸送している。中樹林道路が整備されれば、現道区間に比べて安全性、走行性に優れ、時間も読めるので定時性の向上が期待できる」(運送事業者職員)といった声がある。
また、南幌町職員の声として、「南幌工業団地、晩翠工業団地は完売となったが、現在も問合せがある。整備予定の南幌流通団地は、予約分譲の受付を開始しており、企業誘致の観点からは道央圏連絡道路の存在は大きな魅力になる。千歳市に進出するラピダスの関連企業の誘致にもつながるこ とを期待している」と紹介している。

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