北海道をベースにアイスクリームや冷凍食品のSCMを展開している北海道物流開発(札幌市西区)の斉藤博之会長は、12月から明治大学のBCP・SCM研究所の客員研究員に就任した。
研究テーマは、「CO2削減におけるブロックチェーン技術の利活用に関する検証とSCMモデルの構築」。
同大学教授で日本物流学会副会長の橋本雅隆氏の指導の下、「新しい形のユニッットロード化」の実現に向けて、北海道において実証的な研究を進める。
最新の技術を導入し、「物流容器の活用による貨物のモジュール化」「ヒッチハイク方式による輸送システム」「求車求貨システム」「ブロックチェーンを活用した決済」といった要素を1つの物流システムとして運用し、北海道の物流効率化に資するモデル構築を行う。
同氏は近年、「物流の効率化を進め、地域全体の物流コストを下げていくことが地域経済の振興につながり、地域が活性化すれば、物流業の利益向上や物流量の増加にもつながる」といった考えの下、「広域分散型社会である北海道の物流効率化・物流コスト低減」に向けて様々な機関と連携し、物流の提案・実証実験を繰り返している。
その中で、「物流版LCC」=「LCL(Low Cost Logistics)」の概念を打ち出し、仕組みの構築を進めている。
北海道のとりわけ地方部では、「少量多品種の商品を遠隔地に運ぶ環境」にあるため、高額なコスト負担を余儀なくされる物流が足枷となり、また、地方部から出る小ロット産品の消費地への輸送も行いにくくなっている。
このような課題の解決に向けて、同大学で研究・実証を進めていく。