国交省北海道局は4月4日、昨年10月5日に設置した「北海道局復興・強靱化推進本部」が昨年度に実施した約6ヶ月間の取組概要をとりまとめ、公表した。
「北海道局復興・強靱化推進本部」は、平成28年8月に北海道・東北豪雨災害、同30年9月に北海道胆振東部地震が発生し、また今後についても大規模自然災害の発生が懸念されていることから、第8期北海道総合開発計画に掲げた「食」や「観光」等の目標達成、北海道や被災自治体などと連携した被災からの早期の復旧・復興及び国土強靱化を推進するために設置したもの。
物流関連の取り組み概要は以下の通り。
[苫小牧港の復旧]
苫小牧港では最大震度7の地震により、コンテナヤードの液状化、係留施設の法線変位と背後用地の段差・隙間、臨港道路の亀裂などの港湾施設への被害が発生。港湾における物流機能の回復を図るため、仮復旧を実施済みであり、本復旧に向け、災害復旧工事を実施中。
苫小牧港管理組合では、液状化による 被害が特に大きかったコンテナターミナル において、物流機能の回復を図るため、同30年9月9日までに仮復旧を実施し、翌日からコンテナ受入を再開した。また、本復旧までの間のコンテナの蔵置場所を確保するため、仮設コンテナヤードを9月19日までに造成。直轄被災施設も含めて、本復旧に 向け災害復旧工事を開始している。
[北海道産の農水産物の更なる輸出促進(屋根付き岸壁等の整備促進)]
苫小牧港等の道内6港湾管理者が農水産物輸出促進計画を策定。これに基づき、苫小牧港では屋根付き岸壁の整備を推進。同30年4月、全3棟のうち1棟目の供用を開始。同31年3月に2棟目も完成。これにより、水産品の品質向上が図られ、輸出拡大に寄与。被災地の基幹産業のさらなる発展に貢献している。
[北海道産の農水産物の更なる輸出促進(復興支援フェア)]
北海道局・北海道開発局が台湾で実施している北海道産食品の輸出拡大に向けた取組と合わせ、当地で東胆振地域の「食」と「観光」をPRするための「北海道東胆振地域復興支援フェア」を同31年2月2日〜4日にかけて開催。北海道胆振東部地震の被災地である東胆振地域の農産品を海上コンテナにより、苫小牧港から台湾 へ輸出。開催期間中の会場は平常時の約3倍にあたる2000人以上の来場者で賑わった。