北海道経済産業局は1月17日、札幌ドーム西棟会議室で「札幌モーターショー2020」と同時開催ミーティングとして「空飛ぶクルマの未来を語る」を開催、空飛ぶクルマの開発に携わる専門家や新しいモビリティの開発を進める学生ベンチャーなどがプレゼンテーションを行った。
空飛ぶクルマは、国のロードマップでは2020年代半ばからの事業化を目標とし、試験飛行や実証実験のが始まっている。新しい移動手段としてだけではなく、迅速な物資輸送の手段としても構想され、全世界で開発が進められている。
デロイトトーマツコンサルティングの海野浩三シニアマネジャーは、北海道における空飛ぶクルマの活用可能性について説明し、「2025年度頃には空港や港湾からの移動手段として活用され、2030年度以降には普段使いのモビリティとして活用される見通し。北海道は広大な土地があり、国内最初の導入地としては有力である」と話した。
このほか、空飛ぶクルマの開発を手がけ、昨年12月に有人飛行試験を行ったSkyDrive(東京都新宿区)の山本賢一技術渉外責任者は、開発状況などを説明。
自走型ロープウェイの開発を行っている学生ベンチャー企業Zip Infrastructure(同世田谷区)の須知高匡CEOは「学生が考えるモビリティの未来~自動運転や車が空を飛ぶ時代の大量輸送」と題して講演し、ロープウェイの動く様子を実演。工事現場や急斜面での資材や農作物の輸送、倉庫での物資輸送などで自走型ロープウェイが効果的に活用できると訴え、開発状況を説明した。