北海道経済産業局は1月29日、令和元年度「北国の省エネ・新エネ大賞」の受賞者2者を発表、優秀賞としてトッキュウ(工藤真也社長、岩見沢市)が選出された。大賞には森町が選出。
道内における省エネルギー・新エネルギーに関する有効利用、開発及び普及に係る取組において、著しい成果及び功績があり、他の模範となる組織などを表彰するもの。2009年度から実施しており、今回で11回目。
同社は「地中熱暖房導入を契機とした社内の活性化と地域貢献の拡充」をテーマとして受賞。地中熱暖房の導入により、暖房エネルギー消費を大幅に削減するとともに、地域の企業や住民に地中熱利用のメリットについて普及活動を行っている。2003年から続けているエコドライブの推進以来、省エネ・新エネの有効利用と普及啓発の取組を継続的に⾏っており、地域における省エネ・新エネ推進のリーディング企業となっている点が評価された。
同社では、新社屋建設にあわせて2018年に地中熱ヒートポンプ暖房を導⼊。これにより、暖房に要する年間エネルギー消費量が原油換算で4.47㎘から2.09㎘に削減(単位床面積あたりで70%以上のエネルギー消費を削減)した。
地中熱暖房は、女性社員の悩みであった冬期の乾燥を防ぐとともに、南空知地域で導入実績がなかったため、モデルケースとして率先導入し、地中熱利用を地域に普及さることを考えた。
新社屋では、岩見沢市主催の企業経営者向け見学会や子供向け環境教室の受け入れを通じて、地域の企業や住民向けに地中熱利用の普及啓蒙活動に取り組むなど、地域貢献活動を拡充させている。新社屋建設を契機として社内の活性化を図ったことで、結果として、離職者の減少と雇用の増加にもつながっている。