帝国データバンク札幌支店は3月10日、「新型コロナウイルス感染症に対する道内企業の意識調査」の結果を発表した。2月14日~29日の間、道内1126 社に聞き、531 社が回答(回答率47.2%)。
新型コロナウイルス感染症による自社の業績への影響について、「既にマイナスの影響がある」が28.6%、「今後マイナスの影響がある」が29.6%となり、『マイナスの影響がある』と見込む企業は全体で58.2%。
「影響はない」とする企業は 21.3%の一方で、「プラスの影響がある」(「既にプラスの影響がある」と「今後プラスの影響がある」の合計)と見込む企業は1.3%となった。
『マイナスの影響がある』と見込む企業は、日を追うごとに割合が増え、同14日は50.7%だったが、同29 日には82.4%まで増加。「既にマイナスの影響がある」も同14日の23.2%から、同29日には47.1%まで上昇した。
『マイナスの影響がある』と見込む企業を業界別にみると、「卸売」が71.0%、「農・林・水産」および「小売」がともに66.7%と高かった。
「運輸・倉庫」は60.6%となり、「観光客の減少によりホテルへの納入食材が減少し売り上げが低下」との声が紹介された。
同支社では「感染の拡大やヒト・モノの移動が制限されるなか、日を追うごとに、マイナスの影響を見込む割合の増加がみられた。インバウンド需要や国内旅行の減少、消費低迷などのほか、中国からの輸出入が滞り、部材や製品などが不足する事態から幅広い業界に影響が及んでいる」と分析している。