ホクレン・カルビー連携協定  流通から製品開発まで協業 貯蔵・物流分野も連携

ホクレン農業協同組合連合会(篠原末治代表理事会長、札幌市中央区)とカルビー(伊藤秀二社長、東京都千代田区)は8月5日、馬鈴しょ等の北海道産農産物の振興に向けて、流通から商品開発に至る事業全般について協業を進めるため連携協定を締結したと発表。
この連携によって、ホクレンと国内最大手のスナック菓子メーカーで馬鈴しょの国内生産量の約17%(6分の1)を使用するカルビーは、共通する事業基盤の強化に取り組むとしている。

カルビーはこの連携で、中期経営計画(2020年3月期~2024年3月期)で掲げる国産馬鈴しょ調達量40万トン体制(2019年3月期比20%増)の確立に向けた大きな一歩となり、更なる産地分散を進め、安定的な調達体制の強化を図る。
また、貯蔵や物流分野での連携に加え、ホクレングループの生産者が手掛ける馬鈴しょを使用した「ポテトチップス」の商品化を推進する。
更には、総菜・中食領域でのビジネスプラットフォームの構築や、馬鈴しょ以外の農産物を原料とする製品開発など、中計に盛りこまれた「新たな食領域」での事業確立を目指していく。

ホクレンは、第13次中期計画(2019年4月~2022年3月)で「販売・購買・営農支援を三位一体とする事業運営」を深化させることを基本方針としている。この連携を、農産物の流通量の確保や、生産者の経営安定化に向けた布石と位置付け、カルビーとの貯蔵・物流分野におけるノウハウ共有、商品共同開発を通じた市場開拓を進めることで、同中期計画の最重要テーマである「生産基盤の維持・強化」に努めていくとしている。

連携の第1弾として、ホクレンオリジナルブランドの馬鈴しょ「よくねたいも」を原料にした、新コンセプトのポテトチップス『CHIPS NEXT Original(チップス ネクスト オリジナル)』を同日からオンライン限定で発売する。
「よくねたいも」は、空気中の酸素や窒素、二酸化炭素等の成分を独自の技術により調整し鮮度を保つ「CA(Controlled Atmosphere調整された空気)貯蔵」と呼ばれる貯蔵方法でじっくりと貯蔵された馬鈴しょで、甘みと旨味があるのが特徴。この特徴を生かすため、味付けをしておらず、素材本来の甘みを味わうことができる。

両社では、今般の連携を礎にして、双方の強み活かしながら、北海道農業の発展ひいては国内農業の振興にも繋がる協業モデルの構築を目指していくとしている。

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