エア・ウォーター物流 苫小牧物流センター建設  北海道‐本州間のフェリー幹線輸送の拡大を目指す

エア・ウォーターは9月4日、グループ会社のエア・ウォーター物流(向出敏行社長、札幌市豊平区)が苫小牧市ウトナイ北8丁目に「エア・ウォーター物流苫小牧物流センター」を建設することを決定し、同日に着工したと発表。
敷地面積は4万9000㎡、倉庫棟(鉄骨造平屋建)の延床面積は約6600㎡、給油所、車両整備場、車庫などを併設する。総投資額は約28億円(土地取得代金を含む)。
稼働開始は2021年5月を予定している。

同社グループの物流事業は、高圧ガス輸送、一般貨物輸送、低温管理輸送技術を活かした食品物流、車体の設計・架装まで幅広く展開しており、なかでも一般貨物輸送は、 北海道を中核の事業エリアとして、全国の拠点を結ぶ輸送ネットワークを構築している。北海道と本州を結ぶ海上輸送を利用した往復輸送(シャーシ輸送)では、幅広い貨物の取扱い実績を有している。

エア・ウォーター物流は、北海道と本州を結ぶフェリー航路の主要発着地である苫小牧市において、新たに物流センターを建設することで、これまで同地域で運用していた複数の車両基地や外部倉庫の機能をすべて集約し、さらなる事業運営の効率化を図る。

新しい物流センターは、道内各地から集荷した貨物を1箇所で保管し、行先に応じて小・中ロット貨物の積み合わせを行う共同センターとしての機能も担う。同一航路におけるシャーシの積載率を高め、より競争力のある物流サービスを展開することが可能となる。

また、エア・ウォーター物流グループでは、2019 年12月に、茨城県大洗町に近接した立地に「北関東物 流センター」を開設しており、苫小牧~大洗間の往復輸送(シャーシ輸送)において、これらの物流センターを相互活用することで荷扱量の拡大とともに、シャーシ発着本数のバランス化など輸送業務の効率化を進めていく。

エア・ウォーター物流では、500本以上の自社トレーラーを保有し、農産物、建材・製材、肥料・飼料、鉄骨等の一括大量輸送や、小・中ロット品の共同運行システム「CSライナー」など、苫小牧と八戸・仙台・大洗などを結ぶフェリー航路ネットワークと、得意とする幹線陸上輸送を組み合わせた「シャーシ輸送」によって、顧客の輸送ニーズに全国ネットワークで応えており、「物流倉庫の新設や車両基地の整備を行うことで、物流事業における環境負荷の低減と新たな顧客ニーズに応じたきめ細やかな物流サービスを提案していく」としている。

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