大日本印刷(DNP)とDNPグループのトゥ・ディファクトは3月29日、DNPの清涼飲料事業関連会社の幸楽輸送(不動直樹社長、札幌市清田区)と協力して、同日よりハイブリッド型総合書店「honto(ホント)」の通販ストアで注文された書籍の一部の配送に、清涼飲料の物流網を活用すると発表した。
物流業界の人手不足による過重労働などが社会課題となっているなか、複数の企業が協力しながら共に成長する“エコシステム”により物流負荷を軽減する取組みを推進する。
「honto」は、ネット書店(本の通販ストア、電子書籍ストア)と、丸善、ジュンク堂書店、文教堂、啓林堂などのリアル書店を連携させた総合書店で、3月時点で会員は約440万人、hontoポイントのサービス導入書店は193店舗。「honto」の本の通販ストアで注文され、北海道内に配送される書籍の一部は、配送時間の短縮を図るために「MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店」の在庫を同店より直接、消費者へ出荷している。
今回、この書籍に関して、清涼飲料を配送する幸楽輸送の物流網を利用し、書籍を清涼飲料と混載して配送する。
幸楽輸送が北海道内に配送する定期便の拠点に「MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店」を加えることで、書籍購入者の地域に近い拠点まで従来の定期便を利用して書籍を配送する。「MARUZEN&ジュンク堂書店札幌店」からの配送は、従来は外部の運送会社に委託していたが、今後は幸楽輸送が請け負う。
DNPでは、「ネット通販の配送が物流事業者への過大な負荷になるという課題があるなか、グループの物流網を活用するなど、サービスの効率化と拡充を実現していく」としており、トゥ・ディファクトでは、「今後も『honto』が目指す姿である『読みたい本を、読みたい時に、読みたい形で』を物流面からも強化し、お客様にとって魅力的となるサービスの拡充に繋げいく」としている。