北海道横断自動車道網走線「陸別IC~足寄IC」間が事業再開 十勝圏とオホーツク圏のミッシングリンク解消へ

北海道開発局は7月30日、北海道横断自動車道網走線の「陸別IC~足寄IC」間の約31kmについて、開通にむけ事業再開すると発表した。

同網走線は、道東を南北に貫き、十勝圏とオホーツク圏を結ぶ高規格道路。「陸別IC~足寄IC」間は、費用対効果が見込めないとして「当面着工しない区間」として事業が凍結されていたが、同区間の整備により、十勝圏とオホーツク圏が高規格道路で結ばれることになった。北海道内の高規格道路のミッシングリンクがひとつ解消に向かい、同開発局では、「物流の効率化」や「災害時のリダンダンシーの確保」といった整備効果を見込んでいる。

道央圏と十勝圏が平成23年10月に高速道路で繋がり、帯広都市圏は、苫小牧港を起点とした輸送4時間圏に含まれる等、オホーツク圏や釧根圏との中継拠点として物流関連企業の立地が増加している。同区間の整備により、十勝圏を利用したオホーツク圏・道東圏との中継輸送が増加する可能性が高まる。

また、国内生産量の約2割を占める北見産たまねぎを輸送する臨時貨物列車は収穫期に運行されているが、減便や運休等で輸送の安定性が課題だった。同区間の整備により安定性、速達性、安全性が向上し、輸送効率化に寄与する。

このほか、平成28年8月の豪雨災害により、道央圏と道東圏を結ぶ主要道路網が寸断し、国内生産量の約2割を占める十勝産の生乳は旭川・紋別自動車道等を迂回して苫小牧港へ輸送された。災害リスクが高まる中、北海道横断自動車道の整備により災害に強い道路ネットワークの構築に寄与する。

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