北海道運輸局 11月から「レンタカーとキャリアカー」のマッチング事業を予定

北海道運輸局は7月25日、道内空港において「レンタカーとキャリアカーをITでマッチング」し、キャリアカーの配車の効率化を図る実証事業を行うと発表した。北海道地区レンタカー協会連合会、日本陸送協会北海道支部、RoomBoss(虻田郡)と連携する。

道内9空港(新千歳、稚内、釧路、函館、旭川、帯広、女満別、オホーツク紋別、根室中標津)を対象として、今年11月から令和5年2月にかけて実証を行う。レンタカー事業者は19社、陸送事業者は5社程度が参加する予定。

道内空港のレンタカー貸出は約6割が新千歳空港で、返却も新千歳空港周辺に集中するため車両が滞留する一方、地方空港ではレンタカーが不足していた。観光ピーク時は、観光客が地方空港でレンタカーを借りたくても回送が間に合わず借りられないという機会損失が大きくなる悪循環も発生していた。

一方、陸送会社側も「満載で運びたい」ため、キャリアカーに空きがある場合は、電話・FAXで載せることができる車を探すのに中1日のリードタイムを設けているという状況が珍しくなかった。

双方アナログでのやりとりとなっており、マッチングするのに相応の時間と労力がかかるため、この状況を解消するべく、同運輸局ではITを導入し、回送効率化を図ることで旅行者の広域拡散の状況を検証する実証事業を行うこととした。

「レンタカー側の要請」と「キャリアカーの空き状況」に応じた配車の効率化を図る実証事業を行うことで、キャリアカーの積載率向上、レンタカー利用者増、地方空港の利用者増・観光客の広域拡散化等、連携する各社の課題を解消することを目指す。

北海道運輸局観光部観光企画課の伊藤美和専門官は、「旅行客の傾向として、インアウトが別々の空港の場合だと宿泊数が延びるという実態もあるので、地方空港の利用者増を目指し、より長く北海道を楽しんでもらいたい。今回構築するシステムは、今後の物流業界にとっても汎用性の期待できるものになると考えている」としている。

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