北海道フーズ輸送(渡邊英俊社長、札幌市西区)は5月18日、花川南コミュニティセンターで「平成30年度のグループ安全大会」を開催した。北海道商事、稚内通運、サンライズなどグループ企業を含め約100人が参加し、安全教育や各種表彰などを行い、安全意識の高揚を図った。昨年度は事故発生率がこれまでで最も低い結果となったことが報告された。
渡邊社長は「保有車両約330台、従業員500人あまり、売上高約70億円となり、着実にグループの規模が拡大している。重大事故の撲滅、交通事故の一層の削減、労災事故の激減をお願いする」と挨拶。
今後の事業方針について、「これまでは札幌・旭川を中心に事業を展開してきたが、今後数年のうちに道内の地方都市数カ所に営業拠点を開設していく計画」と発表。「短・中期的には、働き方改革による労働時間削減に対応していくことが大きなテーマ。これをクリアしなければ次のステージに進めない。北海道では20年後に人口の25%が減る見通しなので、長期的には人口が減少するマーケットへの対応が重要。激変する環境にどう順応していくかが課題となる。長期的な展望を示せる会社づくりをし、社員が安心して仕事に打ち込める環境を整備したい」と述べた。
安全対策室の須貝英富室長が昨年度の交通事故発生状況と今年度の事故防止の方針・重点項目などを発表。昨年度は事故件数が大きく減り、発生率が過去最低になったと報告。あわせて、各部署の交通事故削減目標を発表した。
昨年度の事故削減目標をクリアした江別営業所、石狩支店物流3課、旭川支店、旭川第2センターの各拠点が表彰を受けたほか、永年勤続表彰、無事故・無違反運転表彰などが行われた。また、6月に開催される北海道トラックドラコンにエントリーした5人のドライバーが紹介され、社員一同からエールが贈られた。
同社は安全大会で、5月から導入した新しい「ワインレッド」の制服を披露した。これまでの「紺色」からイメージを一新した。5月から約70人が勤務する石狩支店物流2課に導入。今後、社内外の反応を見ながら、全社的に導入部署を広げていく方針だ。
美化推進チームの渡邊希実リーダーが「これまでの制服は『他社との見分けがつきにくい』『機能性に改善が必要』などの問題があった」とし、新制服について「『他社にない』『清潔感がある』『若年者や女性への訴求力がある』『収納が多い』といったポイントを意識した。若い人や女性から受けるデザインであり、ジャケットの丈を短くしたため、『脚長効果』もある」と説明した。
同リーダーは「背中には社名も入れ、一目でフーズ輸送とわかってもらえると思う。これまでのイメージと大きく異なるため、社内から戸惑いの声も少なくないが、『作業がしやすくなった』『女性従業員から好評』といった反応が届いている。旧来の運送業のイメージを刷新し、当社のイメージアップをはかり、定着率の向上にもつなげたい」と話している。
渡邊社長は「制服は若い人に任せたが、同業にあまりないカラーとなった。反応を見ながら、改良を重ね、全社的に広げていきたい」と話した。