富士通Japanは3月8日、北海道トラック総合研修センターで「運送業の『2024年問題』対策セミナー」を開催した。保険サービスシステムHD、ナブアシスト、関彰商事、扶桑電通、都築電気との共催。
保険サービスシステムHDの高橋聡特命部長がコンプライアンス対応に対応した「運行形態別給与」をテーマに講演。働き方改革関連法や改正された改善基準告示、正しい残業代の計算方法などについて説明し、「運送業では給与計算の対象時間を厳密に把握することが必須。細切れとなる休憩時間の把握が必要であり、こういった複雑な勤怠管理にはデジタコ・ドラレコや管理システムを導入しなければ対応が難しい。『休憩時間』と『手待ち・待機時間』を区別するルールをドライバーと共有し、しっかりと労働時間を確定させることが2024年問題への対応の第一歩」と強調した。
この上で運行形態や月間の走行距離・残業時間に応じた給与モデルを紹介。「固定給と時間外手当」「固定給と時間外手当と出来高」「完全歩合」など複数の給与モデルのメリット・デメリットについて解説し、「2024年問題をきっかけに時間管理と諸手当を含めた給与体系を見直してほしい」と述べ、給与体系変更に必要な手続きについても説明した。
このほか、ナブアシストロジスティクス事業部の飯田三起也部長と吉澤和顕課長が「運行管理高度化と改善基準告示のポイント」について、関彰商事ビジネストランスフォーメーション部の泉谷晃人副部長と富士通Japanホリゾンタルソリューションビジネス統括部の小林新マネージャーが「デジタル活用による業務効率化」について講演、各社が扱うシステムを紹介した。
会場では、「2024年問題」の対応に役立つソリューションを展示。労働時間管理、運行管理、点呼支援、販売管理、物流センター管理、動態管理、人事給与管理など多岐にわたるシステムが紹介された。