北海道電力 苫小牧で水素製造設備運用スタート

北海道電力(藤井裕社長、札幌市中央区)は5月18日、苫東厚真発電所の隣接地において、水素製造設備(1MW級水電解装置および水素出荷設備)の運用を開始したと発表。

今回設置した水電解装置は、北海道における寒冷地に対応した道内最大の装置で、2022年8月に着工。設備のうち、水電解装置は資源エネルギー庁の補助事業である「令和3年度補正予算再生可能エネルギー導入加速化に向けた系統用蓄電池等導入支援事業」の採択を受け導入した。

水電解による水素製造装置は、再生可能エネルギーの余剰電力や出力変動を吸収し、再生可能エネルギーの更なる導入拡大を図ることができる。

運用開始後、設備の性能評価を一定期間行いながら水素を製造し、寒冷地における安定かつ効率的な製造の実現に向けて、運用・保守のノウハウ確立を図っていくとしている。

同社は水電解装置の製造元である日立造船、および水素の貯蔵・輸送技術を持つエア・ウォーターと協力し、同設備を通じて得られた建設・運用・保守のノウハウを活用することで、北海道における水素供給体制の整備に貢献していく考え。

再生可能エネルギーの賦存量が豊富な北海道において、更なる再生可能エネルギーの導入拡大に貢献するとともに、水素の普及促進を図り、北海道が推進する「ゼロカーボン北海道」の実現に向けて取り組んでいくとしている。

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