9月6日未明に発生した北海道胆振東部地震の影響によって、経済・社会のインフラとなっている宅配便が一時、完全にストップした。発災より約2週間が経過した時点での道内の宅配便の復旧状況はどうなっているのか。
ヤマト運輸は、厚真町の一部地域を除き、同8日より荷受けを再開。同20日時点で荷受けを停止しているのは、厚真町の桜丘・高丘・富里・豊沢・幌里・幌内・吉野。ただ、「停電や交通規制などにより、お届けに遅れが生じる可能性がある」「北海道内の各地域において、社員の安全確保の観点から、集配を見合わせる場合がある」としている。
日本郵便は、避難所へ避難している被災者への郵便物・ゆうパックなどの配送を同14日より順次開始しており、同19日よりゆうパック・ゆうパケット・ゆうメールの引受けを全面再開。「道路事情等により北海道で引受けまたは配達となる郵便物・ゆうパックなどのお届けに遅れが発生する場合がある」としている。
佐川急便は、北海道全域における荷物の集荷・配達、および北海道以外の地域から北海道向けの荷物の引き受けを一部地域を除いて同10日より再開。同21日時点での集荷・配達不能エリアは、厚真町の富里・高丘・幌内・吉野。「北海道発着の荷物については、道路状況などにより遅延が発生する可能性がある」としている。
西濃運輸は、北海道全域での集荷・配達及び、全国からの発送受付を同10日より再開。全国での荷受け中止、配達・集荷とも見合せをしているのは同20日時点で、札幌市清田区里塚1丁目~2丁目、新ひだか町静内末広町2イオン静内店、厚真町の吉野・幌内・幌里・豊沢・豊富・高丘・桜丘。また、厚真町の見合せエリア以外では半日程度の配達遅延「現地では、交通規制・道路状況等により大幅な配達遅延が予測される。また、安全が確認できない地域については配達見合わせる」としている。
福山通運は同21日時点で、厚真町、安平町、むかわ町、平取町で配送が不能となっており、「災害の影響により一時的に物量が増大することが予測され、その他地域においても配送の遅延が発生する可能性がある」としている。