道内運送事業者有志による勉強会の運送事業経営塾(工藤英人塾生代表、工藤商事)は8月21日、札幌市民交流プラザで今期3回目の勉強会を開き、2024年問題に対応した給与制度のあり方についての講演とディスカッションを行なった。
オブザーバーの佐々木ひとみ行政書士が「給与規定及び労働時間と給与の関係」をテーマに講演し、給与計算の基本や各種手当の扱い、歩合給導入の是非、2024年問題への対応として残業代が減ってしまう場合の対応などを説明。
また、システムギア(大阪市西区)がトラック勤怠システムを紹介したほか、塾生が実際に導入している給与制度と給与の生データを示し、これらの課題などを示した。
その後、グループに分かれて2024年度以降の給与制度の考え方や原資確保の方策などを話し合った。
この結果、「荷主に作業時間の短縮と運賃・料金のアップを引き続き交渉し、残業時間が減ったとしても給料を維持するのではなく、さらに上げていく方針を固めており、ドライバーにも伝えている」「グループ内ではほとんどの企業が労働時間と給与問題の手当てが済んでいた」「残業時間が減ったからといって給与を下げるという企業はなかった。生産性を上げるとともに、運賃・料金の交渉を行い、原資を確保した上で、評価したいドライバーには賞与で報いるという声が多かった」といった意見が発表された。