函館酸素 新総合充填所竣工 物流面のリスク低減

大陽日酸(市原裕史郎社長、東京都品川区)は11月9日、子会社の函館酸素(坂本雅博社長、函館市)が2月より新築工事を行っていた総合充填所及び容器再検査所、容器貯蔵庫の建屋・設備が完成し、竣工式を行ったと発表した。
生産品目は、医療用ガス(酸素)、産業用ガス(酸素・窒素・アルゴン・炭酸・混合ガス・空気)で、稼動は12月を予定。

函館酸素は、会社設立以来80年以上にわたり、函館市を中心とした道南エリア需要家に医療用ガス・産業用ガスを供給しており、現在、同社の充填所は函館湾に面した本社構内に立地。万が一の地震・津波により生産設備及び物流機能が被害を受けた場合には、地域の医療・ 産業へ大きな影響を与えることが懸念されていた。
このため、2015年1月に函館市内高台に位置する臨空工業団地(同市鈴蘭丘町)に約5000坪の事業用地を取得し、2月から工場建設工事を行なってきた。

新充填所稼動と同時に、物流機能(ローリー・トラック基地)も同事業所に移転することから、津波など災害時の生産面・物流面でのリスクを低減でき、また、製品在庫量・原料備蓄量の大幅増(従来の2~3倍)、自動化設備・効率化設備の導入による生産性向上、効率的レイアウトによる作業性向上、最新設備への更新による保安・品質の向上なども実現する。

更には、2020年度に函館空港まで延伸予定である函館新外環状道路の完成により、物流面での利便性も格段に向上することから、一層の安定供給体制強化・顧客サービス向上が期待できるとしている。

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