王子エフテックス(西連社長、東京都中央区)は11月27日、江別工場におけるパルプ製造設備の停止を決定したと発表した。停止時期は2021年12月を予定。
同社ではこれまで需要構造の変化に対応し、適宜、最適な生産体制の再構築を行い、江別工場では昨年5月に抄紙機2台の停機を決定し、今年7月に約6万㌧の年間生産能力を削減した。
しかし、新型コロナウィルス感染拡大による経済活動の停滞により、紙生産量はさらに減少しており、今後も需要が完全に回復することは難しいと捉えていることに加え、江別工場のパルプ製造設備は設置から42年が経過し、多額の維持更新費用が必要となっており、今後の紙生産量で設備を維持し続けることは困難と判断した。
江別工場が今後使用するパルプは、グループ内より調達し、現行抄紙機での生産を継続するが、一部製品については、生産品目の調整が必要となるため、やむを得ず生産終了する場合もあるとしている。
江別工場のパルプ製造設備は1978年4月に設置、設備能力は年間20万9000㌧。