クボタ(北尾裕一社長、大阪市浪速区)は9月10日、苫小牧市内に農業機械の新物流拠点「クボタロジスティクスターミナル苫小牧」を開設し、同日より運用を開始したと発表。
新拠点において外部倉庫や販売会社である北海道クボタ(渡邉弥社長、札幌市西区)に分散する農業機械の在庫を一元管理するとともに、配送経路を簡素化し、物流の効率化を図る狙い。敷地面積は1万6524㎡、延床面積は8610㎡、投資額は22億円。
北海道における同社の農業機械は、外部倉庫を含む苫小牧市内の複数の倉庫から、一旦北海道クボタの各支社倉庫へ配送・保管し、営業所を経由してユーザーへ納品していた。北海道内の複数の倉庫では、それぞれの対象地域向けの在庫を保管しており、販売動向によっては偏在する在庫を融通するために支社倉庫間をトラックで移送する必要が生じるなど、物流面での効率化が課題となっていた。
新拠点では、北海道内の在庫を一元管理して倉庫間のトラック移送を無くすとともに、配送経路を新拠点から各営業所への直送に切り替え、北海道内の農業機械の物流の効率化を図る。
また、「クボタロジスティクスターミナル苫小牧」の敷地内に、北海道クボタは、ユーザー向けの展示・研修を行う「北海道クボタビジターセンター」を同日オープンした。大型トラクタやスマート農機など多数の製品を常設展示するほか、農業機械のメンテナンスや営農に関する講習などを通じて、ユーザーへの有益な情報発信を強化することで北海道農業の発展に貢献していくことを目指す。