旭川開発建設部とヤマト運輸は10月20日、同日に締結された「北海道開発局とヤマト運輸との北海道の生産空間の維持・発展に資する連携協力協定」に基づき、「道の駅」の駐車場を長距離物流の中継輸送拠点とした実証実験を11月に複数回行うと発表した。
幹線道路沿いに立地し、休憩機能等を有する「道の駅」の物流拠点としてのニーズや効果、必要な駐車スペース等の課題を検証し、中継輸送拠点化の可能性を検討する。北海道開発局によると「道の駅」を中継輸送の拠点とする取り組みは道内では初、全国でも珍しい事例という。
片道約300kmに及ぶ札幌市と江差町の運行において、中間に位置する名寄市の道の駅「もち米の里☆なよろ」を中継拠点とし、トレーラーのヘッドを交換する。
中継を行わない場合、往復運行のドライバーの拘束時間は10時間を超えるものだったが、長時間労働の負担軽減、「生産空間」の物流の維持に向けて実験する。
旭川開発建設部が実験・調査計画の検討、実験スペースの確保、とりまとめを行い、ヤマト運輸が実験に参加する物流事業者の調整を含む中継輸送、効果検証への協力を行う。
北海道開発局では「ドライバーの負担を減らすほか、道の駅の機能強化にもつながる」とし、ヤマト運輸では「旭川以北にはターミナルがなく、道北エリアの運行は距離が長く、積載率も低く、サプライチェーンの維持・効率化が大きな課題だった。道の駅での中継輸送により、物流の効率化、拘束時間の短縮にメリットが出ると期待している」としている。