北海道電力ネットワーク ゼロスペック 「灯油タンク残量監視センサ」の開発・実証試験

北海道電力ネットワーク(藪下裕己社長、札幌市中央区)、ゼロスペック(多田満朗社長、同)は12月15日、電力スマートメーターに通信可能な灯油タンク残量監視センサ(スマートオイルセンサ)を開発し、電力スマートメーター通信ネットワークとの通信状況を確認する実証試験を2022年1月~3月の予定で実施すると発表した。スマートオイルセンサは、ホームタンクの蓋と一体型で、タンク内の液面レベルを検知し、無線で残量データをクラウド環境に蓄積するもの。

人口減少や高齢化による配送の担い手不足等により、住宅等に設置されている灯油タンクへの配送体制の確保に向けて、効率的な配送が求められている。灯油の配送は、定期的配送または消費者による灯油残量の確認・依頼に基づくのが一般的だが、今回の実証試験は、配送事業者がタンク内の液面高(残量)データを検知するスマートオイルセンサを活用することにより、給油時期の適正化や効率的な配送ルートの設定等、計画的な配送に繋げる。
灯油残量を常に確認することで、計画的な配送スケジュールを組むことができるほか、急な配送依頼への対応等、非効率な配送を避けることができるといったメリットを想定している。

このほか、ゼロスペックが提供している灯油の自動発注配送管理システム「GoNOW」等を活用した配送に関わる事務処理の効率化等について、実証試験に協力する配送事業者のニーズを踏まえながら検討していく。同システムは、スマートオイルセンサで取得した灯油の残量を管理し、自動で効率的な配送リストを作成、マッピングすることができるもの。

ほくでんネットワークは、電力スマートメーター通信ネットワークを活用したIoT回線提供サービスの事業化について検討し、ゼロスペックは、灯油配送事業者が直面している担い手不足および配送経費の削減といった課題の解決を進めていく。

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