商船三井 最新鋭LNG燃料フェリー建造へ 「大洗~苫小牧」航路に就航

商船三井(橋本剛社長、東京都港区)と、グループ会社の商船三井フェリー(尾本直俊社長、同千代田区)は2月17日、最新鋭LNG燃料フェリー2隻を建造すると発表した。
  
商船三井は内海造船(原耕作社長、尾道市)と造船契約を締結、2025年に竣工を予定し、商船三井フェリーが運航する「大洗~苫小牧」航路において既存船の代替として就航する予定。

商船三井グループでは2023年に就航予定の日本初のLNG燃料フェリー2隻「さんふらわあ くれない」「さんふらわあ むらさき」を建造中。今回の2隻を追加することによって、業界の環境対応をリードしていく。

同船はLNG燃料に加え様々な最新技術を採用し、従来船に比べCO2の排出量を約35%抑えることが可能となり、次世代のスーパーECOフェリーの建造を実現したい考え。燃料消費量を抑えるべく、船首が丸みをおびた流線形の形状で、斜め向かい風を推進力として利用できる「ISHIN船型」を採用する。また、推進効率を高めた高性能のエンジンを搭載するほか、内海造船が開発した省エネ装置などの新技術を取り入れる。

また、今後モーダルシフトの加速により有人トラックの乗船増が見込まれることから、トラックドライバーが快適に過ごせるよう、客室は従来の大部屋を廃止し全室個室化する。

商船三井グループは、2050年までにグループ全体でのネットゼロ・エミッション達成を掲げており、クリーン代替燃料の導入戦略として2030年までにLNG燃料船を約90隻投入する予定。

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