エコモットなど  IoTによる飼料タンク残量監視の実証試験を開始

エコモット(入澤拓也社長、札幌市中央区)は3月28日、日立ソリューションズ東日本(小玉陽一社長、仙台市青葉区)、森永酪農販売(奥田和綱社長、東京都港区)と協業して、Kalm角山(川口谷仁社長、江別市)において、飼料タンク残量監視の実証実験を開始すると発表した。実験は同29日から。
 
飼料配送は近年、トラック運転手の高齢化やドライバー不足に加え、特有の業務であることから他の運送業務と比較して担い手の確保が今後さらに難しくなることが懸念されている。安定的な飼料輸送ができなくなれば、飼料輸送費のさらなる上昇や畜産農家の廃業を招く可能性があるほか、農水省の「飼料流通における課題について」の調べによると、飼料発注の受付期限を超えた直前の発注が多発しており、1カ月の販売数量のうち、前日オーダーが1割以上との回答が飼料メーカー全体の6割近くから挙がっている。

そこでエコモットが提供するLPWA圧力センサー「PSB-200」を応用して、遠隔で飼料の残量を監視し、突発的に発生する残量減を未然に防げるよう実証実験を行う。Kalm角山の乳牛に給餌している飼料タンク内に「PSB-200」の圧力センサーを超音波センサーに置き換えたIoT端末を設置する。

ハッチから飼料までの距離を計測して残量を計測、最適な飼料補給タイミングで通知を出せるよう実験を進める。併せて、計測データの解析を行い、「酪農SCM(製造/販売/流通)のDX化に向けた可能性を検討する。

同実証実験により、「飼料タンク残量監視システム」の全国への普及を加速させ、物流費の上昇を軽減させていきたい考え。また、IoT端末情報を地図上で連携させ、最適な配送計画及び配送ルートの策定までをワンストップで実現できるシステムを目指す。

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