北海道電力は4月28日、苫小牧市に、水を電気分解することで水素を製造する1MW級の水素製造装置を導入すると発表した。
この水素製造装置は、資源エネルギー庁の補助事業である「令和3年度補正予算再生可能エネルギー導入加速化に向けた系統用蓄電池等導入支援事業」の採択を受け導入するもので、2023年3月の運用開始を予定。
水電解による水素製造装置は、再生可能エネルギーの余剰電力や出力変動を吸収し、再生可能エネルギーの更なる導入拡大を図ることができる設備。
運用開始後は、設備性能評価を行うとともに、寒冷地における運用・保守技術の確立を図り、将来の水素社会の実現に向けた各種検を進めていく。
水素の製造・利活用は、様々な用途が見込める脱炭素のキーテクノロジーであり、火力発電への利用により電源の脱炭素化を進めることができるほか、各種産業部門への導入が期待されている。
製造した水素は、道内自治体や、カーボンニュートラルに向けて新たなエネルギー源として水素を社会実装していくために設立された「北海道水素事業プラットフォーム」の会員企業の協力を得ながら、利用方法の拡大についても検討していく。
同社は、再生可能エネルギーの賦存量が豊富な北海道において、今後更なる再生可能エネルギーの導入拡大に貢献するとともに、水素の普及促進を図り、ゼロカーボン北海道の実現に向けて取り組んでいくとしている。