大森花卉・JAとまこまい広域 鮮度維持輸送の研究成果発表

大森花卉(渡邉武彦代表、東京都大田区)は2月27日、JAとまこまい広域(宮田広幸代表理事)との共同研究成果を発表した。鮮度維持装置「WAVEMAGIC」を使用し、ほうれん草の常温での鮮度維持輸送に関する取り組み。「WAVEMAGIC」は、特殊な電界を発生させ、青果物内の水分の構造を変化させることで、水分の蒸散を防ぐとともに、雑菌を抑制させるもの。

実験は、北海道勇払郡厚真町産のほうれん草に、収穫後すぐに30分間「WAVEMAGIC」で電波を照射。その後、神戸市中央卸売市場東部市場にある鮮度維持研究室までゆうパックで輸送した。収穫日は2022年9月14日、到着日は2022年9月16日。到着日の神戸の最高気温は33.5℃、最低気温は27.3℃だった。実験対象には、エチレンガス分解フィルム「FRESHMAMA」も併用し、「WAVEMAGIC」との相乗効果の確認もした。

実験は、ゆうパックによる常温輸送で実施。発送時重量と受領時重量を比較し、3日間の輸送期間後の水分ロス率は、無処理の物が11.4%だったのに比べ、「WAVEMAGIC」と「FRESHMAMA」を併用した実験区は、水分ロス率が2%という結果を示した。
この実験により、輸送による鮮度劣化の防止や、2024年以降の輸送日数の増加にも有効に対処できることを示したとしている。

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