東洋建設 エア・ウォーター 小型CO2回収装置を活用しCO2の回収・利活用の実証実験

東洋建設(大林東壽社長、東京都千代田区)とエア・ウォーター(豊田喜久夫会長・CEO、大阪市中央区)は7月18日、エア・ウォーターが開発した小型CO2回収装置「ReCO2 STATION」を使用して、工事現場や作業船から排出されるCO2の回収・利活用を想定した実証実験を実施したと発表。

実証実験は7月に北海道に所在するエア・ウォーターのグループ会社の工場施設内で行なった。「ディーゼル発電機から排出される低濃度のCO2の回収」と「回収したCO2から製造した液化炭酸ガス及びドライアイスの品質確認」「その他実装に向けての検証」を行なった。

東洋建設は、陸上の工事現場のほか、海上工事で使用する作業船から排出されるCO2を回収・固定化する技術開発を進めており、早期の実装に向けてコンテナサイズのCO2回収装置を作業船上に搭載することを検討している。小型CO2回収装置「ReCOSTATION」は、一般的な工場から排出されたガス中の低濃度のCO2を高効率に回収するだけでなく、カーボンリサイクルの観点から液化炭酸ガスやドライアイスを製造することができる設備。

今般、東洋建設とエア・ウォーターが陸上で実施した実証実験では、作業船に電源として搭載したディーゼル発電機から排出されたCO2を回収し、高純度の液化炭酸ガスおよびドライアイスを製造、そのドライアイスをセメントスラリーに混入することでCO2の固定化に成功した。

東洋建設では、2024年度を目途に作業船への回収装置搭載を検討しており、将来的には同社が保有する作業船から発生するCO2を回収し、作業船上でセメントや地中へのCO2固定量を最大化する技術の開発にも取り組む予定。

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