エア・ウォーター(松林良祐社長、大阪市中央区)は2月1日、新エネルギー財団が主催する令和5年度新エネ大賞において、「国内初の未利用バイオマスを活用した液化バイオメタン地域サプライチェーンモデル」の取り組みが「新エネルギー財団会長賞」を受賞したと発表。
北海道において、未利用バイオマスである家畜ふん尿から発生するバイオガスを、LNG(液化天然ガス)の代替燃料となる液化バイオメタン(LBM)に加工し、域内で消費する地域循環型のサプライチェーンを構築するもの。LBMはクリーンで持続可能な国産エネルギーであり、この取り組みの社会実装を加速化させることで、気候変動や家畜ふん尿に起因する臭気や水質汚染などの社会課題解決に貢献できる。
産業ガス事業で培ってきた徹底した温度管理やガス分離精製などのコア技術と、半世紀以上にわたりLPガスや灯油の販売で培ったエネルギー事業のノウハウを活用するとともに、北海道の地域事業基盤と物流ネットワークを組み合わせた同社グループならではの取り組み。2024年度からの事業化に向けて、脱炭素を推進するユーザーへの供給を進めていく考え。
家畜ふん尿由来のバイオガスを回収・輸送し、製造プラントにてLBMを製造し、LBMを各種燃料に利用する一連のサプライチェーンモデルが評価されたとしている。LBMは工場のボイラー燃料、トラック燃料、船舶燃料をはじめ、都市ガスの代替燃料やロケット燃料として利用可能であることを実証した。