北海道運輸局は7月18日、適正な取引を阻害する疑いのある荷主企業と元請事業者の監視を強化するため、「トラックGメン」を同21日に創設すると発表した。北海道では17人の体制で発足する。
6月2日に「我が国の物流の革新に関する関係閣僚会議」において取りまとめられた「物流革新に向けた政策パッケージ」に基づいて緊急に創設されるもの。発荷主企業のみならず、着荷主企業も含め、監督を強化する。トラックGメンによる調査結果を、貨物自動車運送事業法に基づく荷主企業・元請事業者への「働きかけ」「要請」等に活用し、実効性を確保する。
トラック運送業界では、荷主企業や元請事業者の理解と協力の下、「荷待ち時間の削減」や「適正な運賃の収受」等により、ドライバーの労働条件を改善することが急務となっている。
国交省では、適正な取引を阻害する行為を是正するため、貨物自動車運送事業法に基づき、荷主企業・元請事業者への「働きかけ」「要請」等を実施してきたが、依然として荷主等に起因する「長時間の荷待ち」や「運賃・料金等の不当な据え置き」等が十分に解消されていない。
このためトラックGメンを創設する。トラックGメンの創設に当たって、道内では既定定員8人の既存リソースを最大限活用するとともに、新たに9人を緊急に増員し、合計17人の体制により業務を遂行する。